SoC David's の翻訳は、学術翻訳のクラスでもなければ、商業翻訳のクラスではありません。
もちろん、翻訳力というのは基本的には全て根っこは同じで、「母国語である日本語の言語感性と知識」と「原文ニュアンスを読み取れるだけの英語力」という二つの能力をベースにしています。
ただし、SoC David's では、その道のプロを育成することを目的とした学びではなく、ある程度英語が話せ、書け、わかるようになってきた人達に対して、次の成長ステージへの手段を提供することです。ですので、あまり肩に力を入れすぎず、あくまで気楽に、楽しみながら取り組んでみて下さい。。
さて、ここではエッセイ文章を翻訳する際に共通する基礎的なノウハウをお伝えします。
意味を訳すことは出来ても、なかなかしっくり来ない、なんだか不自然になってしまう、という方はとても多いものです。解説書、ホームページ、歌詞や小説などプロの翻訳であったとしても、原文のニュアンスが変わってしまっていたり、日本語として違和感を感じさせるような表現になってしまっている場合はかなり頻繁に見受けられます。では、どうすれば自然な翻訳ができるのでしょうか?
具体的な課題の翻訳作業に当たっては、下記の手順で行うことをお薦めします。
1.まずはざっくりと読み通し、全体として何が言いたいのかを理解する
2.序論、本論、結論の部分がどこかを区分し、各段落のコアメッセージを日本語で一言にまとめ、構成をまとめたペラいちのペーパーを作る。
3.その際、わからない単語などを調べたり、ぼんやりとしかわかっていなかった文章の理解も深めておく。
4.原文になるべく忠実に全体を翻訳していく。日本語としてゴツゴツとしていたり、多少違和感があっても構わない。
5.再度、日本語翻訳ドラフトを読み直し、日本語として不自然な部分を訂正していく。その際、言葉や節などを並べる順序などが変わっても大丈夫。日本人としての言語感性を存分に発揮して、日本人にとって自然な文章になるように訂正する。
6.最後に、もう一度読み返し、仕上げをする。この段階で大事なのは、個々の「表現」よりも「構成」でまとめた文章全体の目的や流れ、エッセンスを活かした文章へと仕上げること。例えば、ことわざや慣用表現などは日本語と英語ではかなり変わるため、ひとつの文章全体がまったく違う文章に書き変わっても構わないので、自分自身が著者になったつもりで、エッセイのコアメッセージや目的を日本語の文章に置き換えて実現する。
慣れてくると、1から6の作業を段階を分けずに出来るようになってきますが、最初はきちんとした読解力と翻訳力を磨くため、段階を分けて行ってみて下さい。
All sentences in this blog are written by David Yasui, Organizer of SoC English Cafe and Club T-CAT.
🄫 David Yasui & SoC English Cafe
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